Gucci Garden Archetypes

グッチヤマナカです。あのファッションブランドGUCCIが、ブランド創設100周年を記念した展覧会「グッチ ガーデンアーキタイプ(Gucci Garden Archetypes)」を天王洲のB&C HALLで観てきました。

今回の目的は、かのトム・フォードに見出されたクリエイティブ・ディレクター アレッサンドロ・ミケーレ氏が描く世界観を直に体験できることです(ドラえもんをグッチのバッグにプリントした映像を見た時のインパクトは衝撃的でした)ちなみにGucci Garden Archetypesのアーキタイプとは心理学者ユングの提唱する、人間の心の深層にあって遺伝的に伝わり、集合的無意識をさすようです。なかなかの曲者ですね。

さて、事前にLINEから登録して時間通りに会場に到着、会場入り口には今回のイベントのメインビジュアルの目のグラフィックスが貼ってありました。70年代に流行っていたサイケディリックデザインかな。

エントランス入ってすぐ、モニターが壁一面に配置されています。画面に映し出されているのはアレッサンドロ・ミケーレが手掛けてきたキャンペーンムービーだそうです。

次は鏡張りの部屋。コレクターズアイテムの数々が陳列され、蝶の標本からぬいぐるみ、動いている鳩時計まで整然と陳列されています。偏執狂の殺人者をテーマにした「コレクター」という昔の映画を思い起こさせました。

2020年春夏の広告キャンペーン「ギリシャ人映画監督、ヨルゴス・ランティモスが撮影したキャンペーンムービー 「Of Course A Horse」がベースになっているようです。馬の尻尾の毛が時たま動くのが薄気味が悪い。

アレッサンドロ・ミケーレは、グッチで初めて手掛けた2015年秋冬コレクションの広告キャンペーン「アーバン ロマンティシズム」の舞台が地下鉄だったそうです。「まだ来ない」と「もう行ってしまった」との間で湧き上がる感情が映像のモチーフになっています。精密に制作されたマネキンというか蝋人形がGUCCIのエレガントな衣装を身につけています。蝋人形とエレガントさのミスマッチが何とも不気味でした。

グッチの2016年秋冬コレクション広告キャンペーン「トウキョウ ライツ」を再現しているそうです。解説には「過剰なまでの装飾は、カスタマイズを愛する日本のチューニング文化に根差し、ハイパーテクノロジーの美学も伺えます。」とありますが、日本のデコトラそんなふうに見えるんでしょうか。

グッチ2017年秋冬コレクションの広告キャンペーン「グッチ アンド ビヨンド」映像を手がけたグレン・ルックフォードは、1960年代から1970年代のSF映画やテレビ番組をモチーフにしています。

ここは、ベルリンのクラブの化粧室だそうです。2016年春夏コレクションの広告キャンペーン「レベリオス ロマンティクス」はベルリンをテーマにしていました。このクラブの化粧室も映像に出てきたのでしょう。ここでもコリに凝ったマネキンがGUCCIの衣装を着ています。個室には女性らしい二人の足元が見えます。なるほど多様性だね。

この他にもいくつもの部屋で構成されています。そのかでも特徴的な部屋を紹介しました。通して言えることはミケーレ氏はキッチュでレトロが好きなんだなと思いました。これらのアートワークは決して目新しくはないのですが、あの高級ブランドのGUCCIのキャンペーンコンセプトとなれば、かなり勇気が必要です。世界中でこのイベントが好評をもって迎えられたことをすれば大成功といえるのでしょう。

後おまけです。天王洲アイルってなかなか良いところでした。水路に面したオフィスや店舗がとても素敵、改めてゆっくりと散歩したいな思わせました。

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