民藝の100年

民藝ウォッチャーの山中です。東京国立近代美術館に「民藝の100年」を観てきました。

https://www.momat.go.jp/am/exhibition/mingei100/#review1

漠然と民藝を理解しているつもりでしたが、今回あらためて、日本に民藝があってよかったと思いました。「民藝」については、日本民藝協会のホームページに素晴らしい解説文が掲載されていますのでご紹介します。

「民藝運動は、1926(大正15)年に柳宗悦・河井寛次郎・浜田庄司らによって提唱された生活文 化運動です。当時の工芸界は華美な装飾を施した観賞用の作品が主流でした。そんな中、柳たちは、名も無き職人の手から生み出された日常の生活道具を「民藝(民衆的工芸)」と名付け、美術品に負けない美しさがあると唱え、美は生活の中にあると語りました。そして、各地の風土から生まれ、生活に根ざした民藝には、用に則した「健全な美」が宿っていると、新しい「美の見方」や「美の価値観」を提示したのです。」

なんとすがすがしい文章でしょうか。1926年の段階で、すでに柳たちは工業化時代のモノ作りに警鐘を鳴らしているのです。100年も前にです。「民藝の100年」がなぜ東京国立近代美術館なのか疑問でした。見間違いではないかと、何度も確認したくらいです。その意味が、ちゃんとパンフレットに記載されていました。

国立近代美術館が開館したころ、柳宗悦から「批判文」が投げかけられていたそうです。東京国立近代美術館の名称自体が柳宗悦の目指すところ正反対だったからです。「近代美術館は現代の目を標ぼうしているが民藝館は「日本の眼」にたとうとしている」と批判しています。しかし100年が経過したことによって、民藝運動も近代の中から生まれたものとして評価できる、ということらしいです。

柳宗悦が生きていたら何というでしょうか。館内は撮影禁止ですので展示物を紹介できません。その代わり、大変よくできたサイトをご紹介します。「民藝の100年」の特設サイトです。女優・菊池亜希子さんが民藝100年を紹介してくれます。

そもそも民藝って?

https://mingei100.jp/special/hm/about.html

鳥取を訪ねて・鳥取民藝美術館

https://growing-art.mainichi.co.jp/mingei/visit/

「民藝の100年」の楽しみ方

https://mingei100.jp/special/hm/enjoy.html

適材適所

itoです。
私たちの仕事はある程度の材料・素材の知識が必要になります。その素材自体のもつ特性はもちろん加工性や価格までも考慮に入れながらデザインアイデアに反映させて行きます。つねに新しい素材や使い方の情報には敏感ですが、いざ新素材を使うとなると未知の部分が多く躊躇することもしばしばです。

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Telework

ito です。オミクロン株とともに新型コロナ感染が再び拡大の様子を見せていて、また蔓延防止や緊急事態宣言の可能性もあるかもしれませんね。これまでもテレワークや在宅が推奨されていて、web会議などはかなり普通の事になってきたように思いますが正月明け最初の仕事ネタは久しぶりの3Dプリンターの話です。

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