3D Printer運用_2022

機器設備担当のitoです。

導入してから約3年ほど経過した弊社の3D Printerは試行錯誤しながらも働いてくれています。
特に最近は新型コロナの影響もあり、リモート監視を使って事務所で機器に貼り付いていなくとも出力ができるよういろいろな工夫や機材を試しています。その現状をお伝えします。

導入初期より各樹脂の特性や出力アプリケーションの設定を詰めてきた結果、最近はあまり大きな失敗はなくなっておりましたが
先月あたりから長時間出力の途中で失敗することが増えてきました。
途中まで綺麗に出力できていたのにある時点からプリンタヘッドからのフィラメントの出が詰まったような状況になり
出力データに追い付かずに細い蜘蛛の糸のような造形物が出てきてしまいます。こうなると中止するしかありません。

長時間の出力になる場合は帰宅前にセッティングをして稼働開始時点を確認すれば自宅からwebブラウザを通して出力状況が監視できます。
トラブルが発生した場合はリモートで中止、または一時停止の指令を出すことができますけれどそれ以上のことはやはり人が現場に行って対処するしかありません。

途中で止まった造形物を除外し、フィラメントの射出状況を見るとヘッド内で詰まっているようです。
プリンタヘッドを加熱した上で、残ったフィラメントを排出させその後にヘッド部を分解清掃します。


その後同じデータを出力させると前回と同じように最初はよいのですが、また途中から蜘蛛の糸のような状況に。
いろいろ調べた結果、使用しているPLA樹脂フィラメントは湿度が高くなり加水されて樹脂強度が落ちてヘッド内やロード途中の回路内で折れて詰まることが原因のようです。
使いかけのフィラメントは防湿ボックスに入れて保管していたのですけれど、それだけでは長時間稼働中に湿気を吸い込んでしまいうまくいかなくなるようでした。

解決のため保管時用の除湿剤を購入擦ることに加え、稼働中にも除湿ができる専用のフィラメントボックスを購入しました。

これは1Kgのフィラメントリールが入りフィラメントローダーとして使えます。


内部は電熱線と電動ファンによる除湿が行え、強度を3段階に切り替えられたり除湿の時間を18時間までタイマーでコントロールすることができます。

さっそく使用を始めたところ、かなりの効果があるようで開封から時間の経ったフィラメントでも綺麗な出力ができるようになり、夜中のリモート稼働でも湿度によるフィラメント詰まりの問題が解決しました。
3Dプリントでフィラメント詰まりや出力品質でお困りの方は湿度対策もなさると良いと思います。

これからも引き続き3DPrintの情報を発信していく予定です。

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