デザインウオッチャー山中です。2121Design Sightで開催されている「The Original」展の後編をご紹介します。
16アニマリ 1959:エンツォ・マーリ 木製パズルのThe Original
透明ベース 1936:アルヴァ・アアルト ガラスの花瓶、現在でも大人気製品
ウルビーノ 1930:トゥールデ・ベートリ 30年代で真っ白な陶器はまさに革命的事件でした
スーパーカブ 1958:木村譲三郎 スクーターでもないオートバイでもない唯一無二の形態
ポストイット 1980:スペンサー・シルバー 世紀の大発明も失敗から生まれたことがポイント
ダフイーネ 1975:トマソ・チミニ THEミニマルデザインのフロアランプの傑作、今でも買えます。
レゴブロック 1949:オーレ・クリスチャンセン 偽物・類似品は数あれどThe Original
ハンギングエッグチェア1959:ナナ・ディッツェル 良く知っている作品だが作家名は初めて知った。
トリオ 1991:アキッレ・カスティリオーニ、ジャンカルロ・ボッツィの共作 ミニマルなサイドテーブル
メイデイ 2000:コンスタン・グルチッチ 置いても掛けても使える照明器具グルチッチの出世作
Hiroshima 2008:深沢直人 The Chairのオマージュだと思われるが深沢氏の傑作
バレンテジ 1971:アキッレ・カスティリオーニ、ビオ・マンズー バレンテジとはイタリア語でカッコ
LAMA (ブレード)1956:ジオ・ポンティ 自設計の高層ビルのためにデザインしたドアハンドル
Gro D23 1919:ヴァルター・グロピウス バウハウスの公社にも使用されているドアハンドル
LWD27 1920:ヴィドゲンシュタイン 哲学者として有名だが建築家の一面をもっていた。
レバーハンドル12-4044型 1960:アルネ・ヤコブセン スガツネ提供でした。
それにしても、盛沢山。デザインの銘品で、お腹いっぱいです。しかし、見返してみるとこの製品選定にはかなりの偏りがあることに気が付きます。例えば照明ではポール・ヘニングセンのPH5、椅子ではハンスウエグナーのYチェア、カメラで言えばライカM3がありませんでした。私が選定者なら間違いなく選んでいたのになぁ。
総評として、The Original展を見ることで、デザイナーとしての原点を確認する機会を得られたことは、この企画が優れていたからに他なりません。今年一番の展示会でした。